
選挙運動を手伝った学生に日当を払うことが、なぜ違法になるのか気になりますよね。国民民主党の入江伸子容疑者らが逮捕された今回の事件では、インターン学生に「日当1万円」を支払ったことが公職選挙法違反とされています。でも、普通のアルバイトなら当然の対価なのに、なぜ選挙では問題になるのでしょうか。この記事では、報道ではあまり詳しく説明されていない「選挙運動とお金」の関係について、法律の仕組みから丁寧に整理していきますね。
今回の事件で何が起きたのか

まずは事実関係を確認しておきましょう。2026年2月21日、警視庁は国民民主党の元衆院選候補者である入江伸子容疑者(63歳)を含む3人を公職選挙法違反の疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは入江容疑者のほか、SNS運用会社の社長である菅原京香容疑者(25歳)ら計3人です。入江容疑者は2026年2月に実施された衆議院選挙に立候補していましたが、落選していたんですね。
容疑の内容は、ビラ配りなどの選挙運動に対して大学生ら(10代から20代)に報酬を支払ったというものです。具体的には5人に対して合計27万円を支払ったとされています。
新たな捜査で判明したのは、入江容疑者がSNS運用担当の菅原容疑者に「人を集めて欲しい」と運動員集めを依頼していたという点です。菅原容疑者は自身の会社にインターンとして来ていた大学生らに、日当1万円を支払って選挙運動を手伝わせていたんですね。
警視庁は現在、菅原容疑者の会社の口座を介して運動員10人以上に少なくとも45万円の報酬が支払われたとみて捜査を進めています。これは公職選挙法で禁じられた買収行為に該当する疑いが強いとされているんです。
なぜ選挙運動への報酬が違法なのか
ここからが多くの方が疑問に感じるポイントだと思います。普通に考えれば、何か仕事を手伝ってもらったら対価を払うのは当然ですよね。でも選挙運動に関しては、この「当たり前」が通用しないんです。
公職選挙法が報酬を禁止している理由
公職選挙法では、選挙運動に従事する人への報酬支払いを原則として禁止しています。これは「お金の力で選挙を有利に進めることを防ぐ」という目的があるんですね。
もし報酬を自由に支払えるとしたら、資金力のある候補者がたくさんの人を雇って大規模な選挙運動ができてしまいます。そうなると、お金持ちだけが有利になって、選挙の公平性が失われてしまうかもしれませんね。
また、報酬目当ての人が増えると、本当にその候補者を応援したい気持ちではなく、お金のために選挙運動をする人が出てきます。これでは民主主義の根幹である「自発的な政治参加」が損なわれてしまうんです。
例外として認められている報酬とは
ただし、すべての報酬が違法というわけではないんですね。公職選挙法では、限られた範囲で報酬の支払いが認められています。
具体的には、選挙事務所で事務作業をする人や、選挙カーの運転手など、特定の役割を持つ人には法律で定められた上限内での報酬が認められているんです。これらは「選挙運動」そのものというよりも、選挙を実施するための「事務的な業務」として扱われているためです。
でも今回の事件で問題になったビラ配りは、まさに選挙運動そのものですよね。有権者に直接アピールする行為に対して報酬を払うことは、法律が最も厳しく制限している部分なんです。
「インターン」という形が使われた背景
今回の事件で特に注目されているのが、「インターン」という形式が使われていたという点です。これはどういう意味を持つのでしょうか。
インターンと選挙運動の境界線
菅原容疑者は自身のSNS運用会社にインターンとして来ていた大学生らに、日当1万円を支払って選挙運動を手伝わせていたとされています。
もしかしたら、当初は「会社のインターン業務の一環」として位置づけようとしていたのかもしれませんね。実際、政治関連のPRやSNS運用は、マーケティング会社の業務範囲に含まれることがあります。
でも実態としてビラ配りなどの選挙運動を行っていたのであれば、それがどんな契約形態であっても公職選挙法違反になる可能性が高いんです。「インターン」という名目があっても、実質的に選挙運動への報酬であれば違法になるということですね。
若い世代が巻き込まれやすい構造
今回の事件では、10代から20代の大学生らが運動員として報酬を受け取っていたとされています。若い世代、特に学生の方々にとって、日当1万円という金額は魅力的に映るかもしれません。
また、「インターン」という形であれば、社会経験の一つとして捉えて参加した学生もいたかもしれませんね。会社から依頼された業務として指示されれば、それが違法だとは思わずに従ってしまうこともあるでしょう。
公職選挙法は複雑で、一般の方、特に学生の方にとっては理解しづらい部分も多いんです。善意や社会経験を求めて参加した若い人たちが、知らないうちに法律違反に巻き込まれてしまう可能性があるという点は、とても気になるところですよね。
SNS運用会社と選挙運動の関係
もう一つ注目したいのが、SNS運用会社が選挙運動の人員集めに関わっていたという構造です。
現代の選挙とSNSの関係
最近の選挙では、SNSを活用した広報活動が当たり前になっていますよね。TwitterやInstagram、TikTokなどで候補者の情報を発信することは、もはや選挙戦略の基本になっています。
そのため、候補者がSNS運用の専門会社に依頼することは珍しくありません。投稿内容の企画、デザイン、運用など、専門的なスキルが必要な部分を外部に委託するのは、ビジネスとしても一般的な形ですよね。
なぜSNS運用会社が人員集めまで行ったのか
今回の事件で分かったのは、入江容疑者がSNS運用担当の菅原容疑者に「人を集めて欲しい」と依頼していたという点です。これは報道で新たに明らかになった情報なんですね。
通常、SNS運用会社の業務範囲は、オンライン上の情報発信に限られることが多いと考えられます。でも今回は、実際の選挙運動を行う人員の手配まで依頼されていたようです。
もしかしたら、入江陣営としては「運動員を集めるノウハウがなかった」のかもしれません。あるいは「若い世代とつながりのある会社に依頼すれば、効率的に人が集まる」と考えたのかもしれませんね。
菅原容疑者の会社にはインターンの学生が複数いたため、その人脈を活用する形で運動員を集めることができたと考えられます。でも、それが結果的に公職選挙法違反という重大な問題につながってしまったんですね。
会社の口座を通じた資金の流れ
警視庁の捜査では、菅原容疑者の会社の口座を介して報酬が支払われていたことも判明しています。少なくとも45万円が10人以上の運動員に支払われたとみられているんです。
個人間での現金のやり取りではなく、会社の口座を経由していたということは、ある程度組織的に行われていた可能性が考えられますね。帳簿や振込記録が残っているため、警察としても資金の流れを追跡しやすかったのかもしれません。
今回の事件で分かっていること、まだ分かっていないこと
ここまでの情報を整理すると、いくつか明確になっている点と、まだ不明な点があることに気づきますよね。
確定している事実
- 入江伸子容疑者ら3人が公職選挙法違反の疑いで逮捕された
- 大学生ら5人に合計27万円の報酬が支払われた
- 日当は1万円だった
- 菅原容疑者の会社を通じて報酬が支払われた
- 運動員10人以上に少なくとも45万円が支払われたとみられている
- 入江容疑者が菅原容疑者に「人を集めて欲しい」と依頼していた
まだ明らかになっていない点
一方で、報道からはまだ分からないこともあるんですね。
まず、入江容疑者と菅原容疑者の間でどのような契約や合意があったのかという点です。正式な業務委託契約があったのか、口頭での依頼だったのか、報酬の取り決めはどうなっていたのか、こうした詳細はまだ明らかにされていません。
また、学生たちは違法性を認識していたのかという点も気になるところです。自分たちが公職選挙法違反に関わっていると知っていたのか、それとも会社からの正当な業務指示だと思っていたのか。この点は学生たちの責任を考える上でも重要なポイントになりますよね。
さらに、他にも同様のケースがあったのかという疑問もあります。今回の衆院選で、他の陣営でも同じような形でインターン学生に報酬を支払っていた例があるのかもしれません。もしそうであれば、今回の事件は氷山の一角という可能性も考えられますね。
なぜこのような事件が起きてしまったのか
ここからは、報道では明確に書かれていない背景について、いくつかの可能性を考えてみたいと思います。
選挙運動の人手不足という現実
まず考えられるのは、選挙運動を手伝ってくれる人を集めることの難しさです。
特に知名度の低い候補者や、初めて選挙に出る候補者にとって、ボランティアで運動を手伝ってくれる支援者を集めることは簡単ではありません。入江容疑者は今回の衆院選で落選していることから、選挙基盤が十分ではなかった可能性が考えられますよね。
地元に強固な後援会組織があったり、長年の政治活動で支援者ネットワークが築けていたりする候補者であれば、無償で協力してくれる人を集めることもできるでしょう。でもそうした基盤がない場合、人手を確保することは大きな課題になるんです。
そうした状況で「人を集めるノウハウがある」会社に依頼してしまったことが、今回の問題につながった可能性があるかもしれませんね。
公職選挙法への理解不足
もう一つ考えられるのは、公職選挙法に対する認識の甘さです。
公職選挙法は非常に細かく、専門的な知識がないと完全に理解することは難しい法律です。特に「何が報酬にあたるのか」「どこまでが許されるのか」という境界線は曖昧に感じられることもあるんですね。
もしかしたら、「インターンという形であれば問題ない」「会社の業務として行えば大丈夫」といった誤った認識があったのかもしれません。あるいは「これくらいは大丈夫だろう」という安易な考えがあった可能性も考えられますよね。
ただし、公職選挙法違反は「知らなかった」では済まされない重大な犯罪です。特に候補者本人やその陣営の中心人物には、法律を正しく理解する責任があると言えるでしょう。
現代的な働き方と古い法律の間のギャップ
さらに、インターンやギグワークといった現代的な働き方と、公職選挙法の間にギャップがあるという問題も考えられます。
公職選挙法は1950年に制定された法律で、その後何度も改正されていますが、基本的な考え方は昭和の時代に作られたものです。当時は「ボランティア」と「雇用」の境界がもっと明確だったかもしれませんね。
でも現代では、インターン、業務委託、クラウドソーシング、ギグワークなど、様々な働き方が生まれています。「報酬」の形も、給与、謝礼、ポイント、経験やスキルなど、多様化しているんです。
こうした新しい働き方の中で、何が「選挙運動への報酬」にあたるのかという判断は、以前よりも複雑になっているかもしれません。ただし、それは違法行為を正当化する理由にはならないということも、私たちは理解しておく必要がありますよね。
この事件は今後どうなる可能性があるのか
では、今回の事件は今後どのように展開していくのでしょうか。いくつかの可能性を考えてみましょう。
捜査の広がり
警視庁は現在、10人以上の運動員に45万円以上の報酬が支払われたとみて捜査を続けています。これは、現時点で明らかになっている5人・27万円よりも規模が大きいということですよね。
捜査が進むにつれて、関与した人数や金額がさらに増える可能性があります。また、菅原容疑者の会社の帳簿や取引記録を詳しく調べることで、他にも同様の事例が見つかるかもしれませんね。
さらに、資金の出所についても捜査が及ぶと考えられます。入江陣営から菅原容疑者の会社にどのような名目でお金が支払われていたのか、それが選挙資金から出ていたのか、こうした点も明らかになっていくでしょう。
法的な処分
公職選挙法違反の罰則は重く、買収罪が成立すれば3年以下の懲役または禁錮、または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、有罪が確定すれば、入江容疑者は公民権停止となり、一定期間は選挙に立候補できなくなるんですね。これは政治家にとって非常に大きな影響を持つ処分です。
菅原容疑者についても同様に、公職選挙法違反の罪に問われることになります。会社として組織的に行っていた可能性も考えられるため、法人としての責任が問われることもあるかもしれません。
報酬を受け取った学生たちの扱い
気になるのは、実際に報酬を受け取って選挙運動を行った学生たちがどうなるのかという点ですよね。
公職選挙法では、報酬を受け取った側も処罰の対象になり得ます。ただし、違法性を認識していたかどうか、主導的な役割を果たしていたかどうかなど、個別の事情が考慮される可能性が高いでしょう。
特に学生の場合、社会経験も少なく、会社からの指示に従っただけという状況も考えられます。警察や検察がこうした点をどのように判断するのか、注目されるところですね。
他の陣営への影響
今回の事件が報道されたことで、他の政党や候補者の陣営でも同様の問題がなかったか、調査や見直しが行われる可能性があります。
もしかしたら、インターンや業務委託という形で学生や若い世代を選挙運動に関わらせていた他のケースも、改めて法的な観点から検証されるかもしれませんね。
また、SNS運用会社など、選挙に関連するサービスを提供している企業にとっても、業務範囲や法令遵守について再確認する機会になるでしょう。
私たちが知っておくべきこと
この事件から、私たち有権者や、将来的に選挙に関わる可能性のある若い世代が学ぶべきことは何でしょうか。
選挙運動とお金の関係の基本
まず基本として、選挙運動を手伝うことに対して報酬を受け取ることは原則として違法だということを知っておく必要がありますよね。
これは選挙の公平性を守るための大切なルールです。もし誰かから「選挙を手伝ってくれたらお金を払う」と言われたら、それは違法である可能性が高いと考えるべきなんですね。
ただし、正当な選挙事務や、法律で認められた範囲での業務については報酬を受け取ることができます。もし選挙関連の仕事を依頼された場合は、その内容が法律的に問題ないかを確認することが大切です。
インターンや業務委託の名目に注意
今回の事件で特に注目すべきなのは、「インターン」という形が使われていたという点です。
インターンとして企業で働くことは、学生にとって貴重な社会経験になります。でも、その業務内容が実際には違法な選挙運動だったとしたら、知らないうちに法律違反に巻き込まれてしまうかもしれません。
もし企業や団体からインターンの機会を提供されたときは、具体的にどんな仕事をするのか、それが法律的に問題ないのかをしっかり確認することが大切ですよね。特に選挙期間中の政治関連の仕事については、慎重に判断する必要があるでしょう。
分からないときは専門家に相談
公職選挙法は複雑で、一般の方が完全に理解することは難しい法律です。もし選挙に関わる機会があって、法律的に問題ないか不安に感じたら、弁護士や選挙管理委員会などの専門家に相談することをおすすめします。
「これくらいなら大丈夫だろう」という自己判断が、重大な法律違反につながってしまうこともあるんですね。特に若い世代の方は、遠慮せずに大人や専門家に相談することが大切だと思います。
ネットでの反応と議論
この事件について、SNSやネット上では様々な意見が交わされています。いくつか代表的な声を見てみましょう。
法律の厳しさに対する意見
選挙のお手伝いでお金もらったら違法って、正直厳しすぎないか。ボランティアだけで選挙運動を成り立たせるのは現実的じゃない気がする。 Twitter上での意見
このように、公職選挙法の規制が厳しすぎるのではないかという意見も見られますね。確かに、現代社会では多くの仕事に対価が支払われるのが普通ですから、ボランティアだけで選挙運動を成り立たせることの難しさを指摘する声も理解できます。
ただし、お金の力で選挙が左右されることを防ぐという法律の目的も、民主主義を守る上で重要なものですよね。このバランスをどう取るかは、難しい問題だと言えるでしょう。
学生が巻き込まれたことへの懸念
大学生が違法と知らずに選挙運動に参加させられたとしたら、本当に気の毒。インターンという名目なら疑わずに参加しちゃうよね。 Yahoo!ニュースコメント欄
学生たちが被害者である可能性を指摘する声も多く見られます。社会経験の少ない若い世代が、違法性を認識しないまま選挙運動に関わってしまったとしたら、それは教育や情報提供の問題でもあるかもしれませんね。
政治への信頼に関する意見
また政治家の不祥事か。こういうニュースを見るたびに、政治への信頼がなくなっていく。 ネット掲示板での意見
一方で、このような事件が政治全体への不信感につながることを懸念する声もあります。一部の候補者や陣営の問題が、政治家全体のイメージを悪くしてしまうことは、民主主義にとって良くない影響があるかもしれませんね。
法改正を求める声
公職選挙法は時代に合ってない部分が多い。インターンとか新しい働き方に対応できるように、法律も見直す必要があるんじゃないか。 政治関連ブログでのコメント
現代の働き方や社会の変化に合わせて、公職選挙法も見直すべきだという意見も見られます。確かに、1950年に作られた法律が現代の状況に完全に対応しているとは言えない部分もあるかもしれませんね。
ただし、法改正には慎重な議論が必要です。選挙の公平性を保ちながら、現実的な選挙運動を可能にするバランスをどう取るか。これは簡単ではない課題だと言えるでしょう。
まとめ:今回の事件から見えてくるもの
国民民主党の入江伸子容疑者らが逮捕された今回の事件は、単なる一候補者の不祥事というだけでなく、現代の選挙運動が抱えるいくつかの問題を浮き彫りにしているように思います。
分かっていることは、インターン学生らに日当1万円の報酬を支払って選挙運動を行わせたという事実です。これは公職選挙法が禁止する買収行為にあたる疑いが強いとされています。
一方で、まだ分かっていないこともたくさんあります。関与した人数の全体像、資金の流れの詳細、学生たちの認識、他にも同様のケースがあったのかなど、今後の捜査で明らかになっていく点も多いでしょう。
この事件が私たちに投げかけているのは、選挙運動とお金の関係、若い世代の政治参加のあり方、そして公職選挙法が現代社会に適合しているかという問題だと言えるかもしれませんね。
私たち一人ひとりが、選挙に関する基本的なルールを知り、もし選挙に関わる機会があれば法律を守って行動することが大切です。特に若い世代の方は、「インターン」や「アルバイト」といった身近な形で選挙に関わる可能性があるため、注意が必要ですよね。
今後も新しい情報が入り次第、追記します。
※追記情報
※新情報が入り次第、こちらに追記します